FISHMANS(2006年起稿)
暖かくなってきて,電車のなかで自分のiPhoneの中にフィッシュマンズが入っているか探してみた。なぜかまんまときちんと入っていて,僕は何かに安堵しながら少しボリュームを上げて聴いた。そしたら下の文章をふっと思い出したので。
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毎年毎年,夏が近づくにつれ,なぜかFISHMANSを聴きたくなる。
それほど僕にとっては特別ではないはずのバンドなんだけれど,梅雨の湿った匂いの終わりが見えかけた頃,無性に,それはもう無性に聴きたくなる。
そんな末期的な状態で掛ける曲は大抵 ”ナイトクルージング” だ。駅のホームであれば ""MELODY"" だったりすることもあるけれど,大体は ”ナイトクルージング” をひと回し。
”ナイトクルージング” が好きなお陰で ""幸せ者"" も大好きになった。アルバムで言うと「次の曲だから」と言うとても安易な理由から。
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日々のつまらない事柄を,寝る前に思い出す。
振り返ってそこにあるものを,もう一度眺める。
でもそれは全然つまらなくて,全然つまらなくて,全然つまらない。
それをただ,もう一度,眺める。
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目立たない美しいフレーズのリフレインが後ろのほうから聴こえる。
目立たない,って言うのが重要だ。
などと相も変わらずグダグダ書いていると”ナイトクルージング” が終わり ""幸せ者"" に。
ほうら,凄く良い。